【ソウル、北京、ベルリン、ブエノスアイレス、フォートコリンズ、香港、ロンドン、ニューデリー、台北、東京 – 2025年9月5日】

主なポイント
・2024年の世界全体のミニLEDパネル出荷量は、前年比20%増加しました。
・この成長は主に、中国の大手テレビメーカーがミニLEDテレビ技術、特にCOB設計を積極的に採用し、価格を大幅に引き下げたことによるテレビパネル出荷量の増加によるものです。
・Appleの出荷量は前年比3.5%増加し、ノートパソコン用途でトップの地位を維持しました。
・優れた色彩性能とさらなる価格低下の可能性を秘めたRGBミニLEDは、テレビ用途において既にOLEDに大きな競争圧力をかけています。

【市場動向】
カウンターポイントリサーチの最新版「MiniLEDバックライト技術、コスト、出荷量に関する半期レポート 2025年上半期」によると、世界のMiniLED出荷量は、主にテレビ用途の増加に牽引され、2024年には前年比20%増加する見込みです。タブレット分野では、2022年に最も高い普及率を記録したMiniLEDは、iPad ProがMiniLEDからOLEDに切り替わるため、2025年以降はゼロになると予想されます。一方、AppleのMacBook Proは、MiniLED搭載ノートパソコン市場でトップの座を維持しました。 14.2インチと16.2インチのMacBook Proのパネル出荷総数は、2024年に前年比10%増加しました。しかし、Appleは2027年までにOLEDの採用を開始すると予想されており、この動きはノートパソコンにおけるMiniLEDの成長に大きく影響するでしょう。

モニター用途におけるMiniLEDパネルは、2023年に前年比90%以上増加し、2029年までにさらに3%増加すると予想されています。Appleは2026年末までに27インチのMiniLEDモニターの発売を開始すると予想されており、他のブランドによる採用が促進されるでしょう。

TCLやHisenseなどの中国テレビブランドがMiniLEDを積極的に採用・推進したため、MiniLED TVの出荷数は2024年に前年比でほぼ倍増しました。一方、韓国の大手メーカーであるSamsungとLGは、競争力の低下により出荷数が減少しました。注目すべきもう一つのブランドはXiaomiです。 MiniLEDの導入は比較的遅かったものの、強力なブランド影響力と製品戦略により、2024年には大幅な成長を遂げました。この成長傾向は2025年も継続する可能性が高いと見られています。

【専門家の解説】
市場動向について、リサーチアナリストのレオ・リューは次のように述べています。「中国の大手テレビブランドは、特にCOB設計において、テレビへのMiniLEDの導入に積極的に取り組んでいます。COBの普及により、MiniLEDの製造コストは大幅に削減されました。この優位性を活かし、テレビメーカーはRGB MiniLEDテレビを積極的に導入しています。優れた色再現性とさらなる価格低下の可能性を秘めたRGB MiniLEDは、テレビ用途において既にOLEDに大きな競争圧力をかけています。主要ブランドの積極的なプロモーションに後押しされ、RGB MiniLEDテレビは今後数年間で爆発的な成長を遂げるでしょう。」

カウンターポイントリサーチの最新半期レポート「MiniLEDバックライト技術、コスト、出荷状況」では、主要アプリケーションにおけるMiniLEDのコスト分析を包括的に網羅し、LED、光学系、ドライバIC、RGB MiniLEDといったMiniLED関連技術の詳細な紹介を行っています。また、主要アプリケーションの出荷状況についても触れています。

【カウンターポイントリサーチについて】
カウンターポイントリサーチは、テクノロジーエコシステム全体を対象とした製品を専門とするグローバルな市場調査会社です。
当社は、世界中の主要なイノベーション・ハブ、製造クラスター、商業都市に拠点を構え、スマートフォンOEMからチップメーカー、チャネル企業、大手テクノロジー企業に至るまで、幅広いクライアントにサービスを提供しています。

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